離婚にまつわる症状について 弁護士による離婚相談を実施しております。

１　カサンドラ症候群とは

カサンドラ症候群とは、一般的に、発達障害のある配偶者を持つ人が、相手と情緒的な交流がうまくいかないことから精神的に傷つき、心身に不調を来す状態を指す言葉です。もっとも、医学的に正式な病名ではありません。

２　カサンドラ症候群の名前の由来

カサンドラは、ギリシア神話に出てくるトロイの王女の名前です。太陽の神アポロンに愛され、アポロンより予言の能力を授けられましたが、能力を得た瞬間、アポロンの愛が冷める未来を予知したために、約束に反してアポロンの求愛を拒絶しました。怒ったアポロンは呪いをかけ、カサンドラの予言を誰も信じないようにしたのです。そのため、トロイの破滅を予知しこれを食い止めようとしたものの効果なく、トロイの落城を迎え、また、カサンドラは小アイアスにより陵辱されるという被害を受けます。結局、カサンドラは、アガメムノンの愛人とされてミケーネへ連れて行かれ、アガメムノンと自身が死ぬことを予知しますが、打つ手はなく最期を迎えます。

発達障害のある配偶者を持つ人と発達障害の人との関係性が、カサンドラとカサンドラを信じない人達との関係性を想起させることから、使用されているようですが、正確なところはよく分かりません。

３　カサンドラ症候群の症状

医学的に正式な病名ではないことからも分かるように、そもそもカサンドラ症候群の定義が一義的ではなく、また、それゆえ、その症状も正確に説明することができません。

もっとも、一般的には、発達障害のある配偶者を持つ人が、配偶者との情緒的交流がうまくいかなことから精神的なダメージを受け、低い自己肯定感、無気力、抑鬱、不安、罪悪感、恐怖症、心的外傷後ストレス反応、疲労、頭痛、不眠、体重の増減などの症状が現れるとされているようです。

４　自身がカサンドラ症候群と気付いたら

配偶者が発達障害で、自身がカサンドラ症候群になっている、と気付かれたのであれば、まずは、それが、改善への第一歩になっていることでしょう。

この後のあなたの進む道は、いくつか考えることができます。

今の生活をはそのままにしたい、と思われるのであれば、例えば、配偶者とのコミュニケーションの方法を変えてみるのも一つの方法でしょう。発達障害の人は、複雑な表情や抽象的な表現が苦手で柔軟な対応も不得意なことが多いですから、何事も明確に端的に伝える、一度決めた予定はできるだけ変更しないようにするといったことを気を付けてみてはどうでしょうか。また、情緒的な交流は最初から期待しない、用がある時だけ関わる、相手ができないと言ったことについてはそれ以上求めない、といった割り切りも必要かもしれません。

もし、今の生活を大きく変えたい、と望まれるのであれば、配偶者と離れる、即ち別居するということを、真剣に考えてみてください。

５　弁護士は、カサンドラ症候群に陥っている方々の別居、離婚に関するご相談をお聞きしています！

もし、あなたが、自分がカサンドラ症候群であると気付いたら、弁護士にご相談ください。弁護士は、あなたのような悩みを持った方々の相談を、たくさんお聞きしています。別居、離婚について迷っている場合でも、ご相談いただければ、今後、ご自身がどのような道を選ぶのが良いのか、いろいろと参考になることでしょう。

別居、離婚するかどうかに拘わらず、ぜひ、お早めに弁護士にご相談ください！