離婚相談に詳しい奈良の弁護士ならナラハ奈良法律事務所 TOP > 共同親権とは?単独親権との違いやメリット・デメリットを弁護士が解説
2025年4月1日から導入される共同親権とは何か、単独親権との違い、メリット・デメリットを弁護士が分かりやすく解説します。DVがある場合の注意点や、養育費・面会交流のルール、既に離婚しているケースなど、よくある疑問にもお答えします。
そもそも親権とは、未成年の子の利益のために監護・教育を行ったり、財産を管理したりする親の権利・義務の総称です。親権は「身上監護権」と「財産管理権」から構成されます。
共同親権と単独親権の違いは、親権を行使する者が父母の双方か、一方か、という点にあります。
具体的内容の違いについては、以下のとおりです。
| 項目 | 共同親権 | 単独親権 |
|---|---|---|
| 決め方 | 協議で決定。 まとまらなければ裁判所が決定する。 |
同じ |
日常行為
(身上監護に関し、子に重大な影響を与えない行為)
|
単独 | 単独 |
重要行為
(身上監護に関し、子に重大な影響を与える行為)
|
原則として父母の共同行使 | 単独 |
財産管理に関する行為
|
原則として父母の共同行使 | 単独 |
身分行為の代理
|
原則として父母の共同行使 | 単独 |
| 親子交流 | 実施促進が期待されている。 | |
| 養育費 | 支払促進が期待されている。 | |
| 共同親権行使でもめた場合 | 裁判所に、「監護者指定」「監護の分掌」又は「親権行使者の指定」の審判申立 | - |
| 再婚相手と子どもとの養子縁組 | 共同親権をもつ元配偶者の同意が必要 (同意が得られない場合は、裁判所に「親権行使者の指定」の審判申立) |
単独 |
※表は横にスクロールできます →
改正民法による共同親権の背景には、親権に関する考え方の変化や国際的な潮流が大きく影響しているといわれています。
これまでの民法は、離婚後は父母のどちらか一方のみを親権者とする「単独親権」を採用していました。この制度の下では、親権をめぐる父母の対立が深刻化し、離婚紛争全体の解決を長引かせる、という問題点が指摘されていました。
日本も批准している子どもの権利条約では、子どもは保護の客体ではなく、権利の主体として捉えています。そして、子どもは父母によって養育される権利を有し(7条)、父母は子どもの養育及び発達について共同の責任を有する(18条)とされています。この条約の理念に基づき、欧米各国をはじめとする多くの国で、離婚後の共同親権制度が導入されるようになりました。
このような背景から、日本でも、離婚後の親子関係の形成に向けて父母が協力する仕組みを構築するため、共同親権が導入されました。
これにより、親権をめぐる紛争の緩和や、親子交流の強化や養育費の確保を含めた子どもの健全な育成が期待されています。
なお、離婚後に必ず共同親権となるのではなく、従来の単独親権か共同親権かを選択する制度となっています。
令和8年4月1日から導入されます。
令和6年5月17日、民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)が成立しました(同月24日公布)。
この法律は、父母の離婚等に直面する子の利益を確保するため、子の養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護、養育費、親子交流、養子縁組、財産分与等に関する民法等の規定を見直すものです。
改正民法により、親権について、単独親権に加え共同親権が導入されることになりました。令和7年10月31日の閣議決定で、令和8年4月1日に施行されることが決まりました。
共同親権は、そもそも、子どものために新設された制度です。共同親権とすることが子どもにとってプラスになっていなければ、共同親権にする意味がありません。むしろ、共同親権とすることで、子どもに害悪を及ぼすこともあるのです。
そもそも、夫婦が離婚に至っているということは、夫婦が婚姻生活を営むための協力関係を築くことができない、ということが前提となっています。にも拘わらず、子どものために協力関係を築くことは、必ずしも容易ではありません。そのような中でも、父母が、離婚後、子どものために協力関係を構築できるような場合には、共同親権とすることにメリットがあります。
例えば、メリットとして、離婚後、別居親が子育てに関与しやすい、別居親が子どもとの親子交流を実現しやすい、といったことが挙げられます。また、別居親が子育てに関与することで、養育費を支払う傾向が強まるということも期待されます。
共同親権は、あくまで、夫婦が離婚後も子どものために協力関係を構築できることが前提となっています。したがって、この協力関係が構築できないのに共同親権としてしまうと、大きなデメリットを受けてしまいます。
例えば、DVやモラハラが継続・深刻化したり、父母の意見が対立して子どもに関する決定が遅れたり、さらには、子どもの精神的な負担がより大きくなってしまうということもあるでしょう。
改正民法第819条第1項は、「父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その双方又は一方を親権者と定める。」とし、第2項は、「裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の双方又は一方を親権者と定める。」と定めています。
父母間で親権の協議をし、協議できないときや、協議でまとまらなかった時は、裁判所が決めることになります。
改正民法819条7項は、「裁判所は、第二項又は前二項の裁判において、父母の双方を親権者と定めるかその一方を親権者と定めるかを判断するに当たっては、子の利益のため、父母と子との関係、父と母との関係その他一切の事情を考慮しなければならない。この場合において、次の各号のいずれかに該当するときその他の父母の双方を親権者と定めることにより子の利益を害すると認められるときは、父母の一方を親権者と定めなければならない。
まず、以下の必要的単独親権事由があるか否かが、重要ポイントです。
必要的単独親権事由がない場合に、はじめて、共同親権か単独親権かを選択することになります。
その場合、
子の利益のため
の考慮が、次の重要ポイントです。
父又は母が子どもに対して虐待をしており改正民法819条7項1号に該当する場合や父又は母が他方配偶者に対して暴力等を振るうおそれのあるケースで同条同項2号に該当する場合には、単独親権としなければなりません。
この改正民法819条7項1号2号は例示ですので、これに該当しない場合でも、裁判所は、「父母の双方を親権者と定めることにより子の利益を害すると認められるとき」は、単独親権としなければなりません。
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